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コロナ禍でのモチベーションの保ち方〜チアリーディング選手とコーチ目線から考える〜

この記事を読むのに必要な時間は約 12 分です。

コロナ禍においてモチベーションをどう保っていくか、選手目線、そしてコーチの視点で考えてみました。東京では4度目の緊急事態宣言、その他地域でも蔓延防止措置の延長も決まり、そろそろうんざりしてきた頃かと思います。度重なる大会の中止、マスク着用での練習、普段とは異なるチアリーディングをするということは多くの人にストレスを与えていると思います。このコロナ禍でいまいちモチベーションが上がらないという人はぜひご覧ください!

また、この記事は2020年3月末までWorlds(世界大会)を目指していた頃の「選手」としての私と、日本に帰国してからこれまでの「コーチ」としての私の両方の経験から感じたことを書いています。個人的な感情や目線も入ってしまうことをご了承ください。

選手目線でモチベーション維持について考えてみる

チアリーディング世界大会の突然の中止

まず初めに私がまだオーストラリアにいた時の話をしたいと思います。

コロナがアジアで流行り始めた2020年初め、私が所属していたオーストラリアのクラブチームは、2020年4月末にアメリカで行われる予定だったWorldsと呼ばれる世界大会を目標に定め、猛練習をしていました。2020年の1月2月3月初め頃のオーストラリアではまだ、「アジアでコロナウイルスというウイルスが流行ってるらしいねえ、大変だねえ。」くらいにしか皆思っていません。チアの練習も通常通り行っていました。まさか世界大会が中止になるなんて頭もよぎりませんでした。

しかし、3月の半ばから急に、事態は急変。オーストラリアにもコロナウイルスが1件、2件と感染例が出始めました。同じ頃にアジア以外の国にも一気に広がったことを覚えています。

いよいよアジアだけでなく全世界に広がりを見せ、大会会場となるアメリカのディズニーワールドも封鎖すると言ったようなニュースもで始める中、大会の主催者であるIASFという組織が「世界大会の『延期』をする『かもしれない』」と発表しました。

ただ、この時は、「延期」を「するかもしれない」でした。つまり延期されないかもしれないし、延期するかもしれないし、それもまだわからない状態。

その当時のチームはすでに全通し練習に入っている状態でした。全通し練習は体力も奪われるので決して楽なものではありません。しかし、もしかしたら「延期」や「中止」になってしまう大会のために全通しするというのがとても苦痛で仕方なかったのを覚えています。ゴールのないマラソンに突入してしまった感覚がありました。当時のコーチは、「まだ延期になったわけではないから、とにかく今やるべきことをやろう」といい、容赦なく全通し練習が続きました(笑)

「お願いだから、延期なのか中止なのか、予定通り実施なのか、一日でも早く発表してほしい」と毎日願っていました。無惨にも、IASFからの発表は当時かなり遅く、主催者側もギリギリまで決断を粘りたいという感じだったと思います。(IASFが悪いわけではない)。ちなみにその間は全通し練習は続きました。

結局、IASFが大会の延期なのか中止なのか、はたまた予定通り決行なのかが発表される前に、オーストラリア政府が、「2020年3月25日から半年間の完全ロックダウン」を発表。もちろん、スポーツ活動が許されるわけもなく、練習ができる状態ではなくなってしまい、また、政府が「外国人へは優遇措置なし(オーストラリア国民であれば失業手当や生活費補助をもらえたようです)」、そして、JALやANAが日本オーストラリア間の通常便をなくすといった情報も入り、これはまずいと思い、コーチにお願いして、日本に帰国という選択肢を取りました。

練習も急になくなってしまって、チームのみんなに最後会えないまま帰国だったのが今でも悲しい。

いつもは大勢で賑わっているのにあっという間にすっからかんになってしまったシドニー空港。

目標のないチアリーディングが一番辛い

2020年3月の1ヶ月間で分かったことがあります。それは、「あるかどうかわからない大会に向かってチアをするのが一番辛い」「目標の定まらないチアが一番辛い」ということ。当たり前の話ではあるんですが、今回身にしみて感じました。もう2度とあんな1ヶ月は送りたくないと思ってしまうほどです。

2つの選手タイプ

ちなみに、当時、チームに所属する選手には、2種類のタイプがあったと思います。

  • 目標があやふやになりモチベーションがガクッと下がってしまったタイプ
  • 目標がどうであれ、とにかく目の前のことをコツコツとこなせたタイプ

私は完全に前者だったのですが、チームメートに「延期になるかもしれないならこんな辛い練習しなくて済むのに(涙)(涙)」と愚痴った時に「まだどうなるかわからないから、毎日の練習をこなすしかないでしょ」と言われたことがあります。なるほど、そういう考え方ができる人もいるのかと。

後者の人であれば、コロナ禍でも日々コツコツとできるのかもしれないですが、私のような前者タイプだと、コーチの力も借りて、「目標を見出す」ということが必要かなと思います。

目標を見失ってしまった選手へ

先に書いたように、私も「目標がないと動けないタイプ」の人間なのですが、それは自分自身の気持ちが弱いからなのかと悩んだこともありました。しかし、陸上の為末選手が東京オリンピック日本代表選手に向けて書いた記事を読んで、納得した部分があったので、以下記事を引用します。

これが一番辛いことだということはよくわかった上で申し上げますが、「開催されるかどうかわからないものに対し、開催されるという前提であのきついトレーニングを淡々とこなす」必要があります。あくまで選手の皆さんの日々の行動は「開催される前提」で動くわけです。このないかもしれないものをあると信じ込むことがどれだけ辛いかはなかなか周囲にはわかってもらえないかもしれませんが、私にはよくわかります。それでも皆さんはやらないといけません。後数ヶ月間だけそれを頑張ってみてください。

オリンピックレベルの人でも、あるかどうかわからないものに対してきつい練習をこなすというのは大変だというのです。ですから、みんながもし今「練習がきつい」「もうなんだかよくわからない」「私は何でチアをしているんだろう?」と思う節もあるかもしれませんが、それは今全てのスポーツ選手が抱えている悩みであることを知ってもらえればと思います。

今チアをしているみんなはそれだけで偉い!

こんな規模の未曾有の事態、100年前のスペイン風邪を経験している人以外にとっては、初めてだと思うんです。

「いつになったら会場で大会できるんだろう」「いつになったら合同練習できるんだろう」「また大会中止?!」「この大会はまさか中止にはならないよね?」「また緊急事態宣言?」「練習がまたオンライン?」

周りにはなかなか理解してもらえない苦悩かもしれませんが、このような状況でもチアを続けているみんなはそれだけで十分偉いと思うのです。(なんかしいたけ占いみたいになってしまった)

また、目標を見失ってしまったら、ぜひコーチに相談してほしいのです。大人のコーチでも、こんな事態は人生初なのでコーチはコーチなりにどうしたらいいのか悩むことはたくさんありまして、みんなの素直な気持ちに気づけていないこともたくさんあると思います。だから皆から素直な気持ちを教えてもらえれば、みんなが楽しくチアできるように力を尽くすことができます。

コーチ目線でモチベーション維持について考えてみる

日本帰国からこれまでは、選手としてではなく「コーチ」としてチアリーディングと接することが多くなりました。コロナ禍におけるコーチの気持ちや選手のモチベーション維持について考えてみました。

大人であるコーチでもコロナとの向き合い方は難しいのだ

この章はぜひ、選手の皆さんにも読んでほしいのですが、小中高生から見たコーチって、「偉大な存在」「なんでも答えを知っている人間」「すごい大人」というイメージがあるとは思うんですが、コーチとしてもコロナという未曾有の事態は人生初めての経験で、何が本当に正解なのかがわからないまま日々走り抜けています。

さらに、チアリーディング の活動が通常でないだけでなく、選手の皆さんの学校生活や普段の生活も通常ではない状態だと、チアリーディングの活動以外の選手のみんながどんな悩みやストレスを抱えているのかがわかりづらいといったことも起きます。例えば部活がなくなったり、学校が休校になったり、旅行に行けないなどが大きなストレスとなってチアの練習に支障が出ているといったこともあるかもしれません。

なので、普段なら気付けるような選手の皆さんのサインも気づけなくなってしまうこともあるかもしません。

だからこそ、悩みをうまく選手の皆さんが吐き出せるような時間を作ってあげるようにしたいし、可能であれば選手の皆さんから相談してもらえると嬉しいです。

コーチとしてのジレンマ

私の主観ではあるのですが、コーチとしては、3つの観点でコロナ禍に向き合わなければならなく大変です。

  • 選手の健康と安全
  • 選手のモチベーション維持
  • 世間体

この3つを全て叶えるのって本当に大変なことだと思っています。何よりも大事なのは、選手の健康と安全です。でも、感染しないように対面練習を完全に無くすと選手のモチベーションが下がってしまう。選手のモチベーションが下がらないようにスタンツもピラミッドもどんどんやろうと思えば、世間的にそれが正しいのか不安になる。

この3つの観点を全部叶えるのは至難の技だと思っています。でも、コーチとしては「皆が少しでも目標を持ってチアリーディングの活動ができるように」「楽しくチアができるように」「健康安全第一でできるように」とにかく必死です。コロナのせいでチアリーディングを嫌いになってほしくないし、コロナ明けには思いっきりチアをしてもらいたい!このようなジレンマを抱えながら日々活動しています。

選手のモチベーション維持のためにできること

私自身が「開催されるかどうかわからないものに対してトレーニングを重ねなければならない」という辛さを経験してしまった以上、できるだけ、このコロナを有効活用して、本当のチアの楽しさ、仲間と一緒にチアをできる楽しさを再確認してもらえるような時間を思い切ってたくさんとってみるというのも重要なんだろうなと思うようになりました。

もちろん、チームによっては、大会で結果を出すことが一番の薬かもしれないし、チーム内のお楽しみ短期合宿であるかもしれないし、練習の時間を減らした分をチーム力向上のレクリエーションに充てるというのもこの時期だからこそできるアクティビティかもしれません。

正解なんてないと思いますが、コーチとしても、がむしゃらになるというよりは少し肩の力を抜いていきたいと思っています。

最後に

いろいろなことをうじゃうじゃと書きましたが、この時期一番ご尽力いただいているのは、大会主催してくださっている方々なのではないかと思います。このような状況下でも大会という機会を与えてくださり本当に感謝してもしきれません。ありがとうございます!

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