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「日本ではベースをやっていますが、海外でチアをすることになったらトップをやってみたいです」という声は実は非常に多いのが現状です。今回の記事では、そんなみなさんの疑問にお答えしていきます。
体重に関しては日本より寛容
日本では体の大きさからベースとなった選手も多いと思います。チームや年齢層にもよりますが、45キロ前後の選手がトップをやることが多いため、それ以上の選手は自動的にベースとなってしまうのが現状ではないでしょうか。
一方、海外の多くのチームでは、そもそもベースの体が大きく、女子選手でも70キロ程度あるのが通常です。そのため50キロを超えていてもトップとして活躍している選手も多くいますし、中には60キロ近くても体の使い方が上手であればトップとして採用される選手もいます。
また、体重そのものよりも、スキルができるかどうかの方が重視される場合が多いように感じます。「体重が軽いからトップとして活躍できる」という考え方ではなく、「少し重くてもスキルがある選手が活躍できる」といったような考え方に近いです。
体重に関しては寛容ですので、体重の関係でベースをやっているという場合は、海外ではトップとして活躍できる可能性が高まります。
トップポジションは競争率が高い
ベースやスポットポジションと比較して、チーム内のトップポジションの割合が少ないため、海外でも必然的にトップポジションの競争率は高まります。
20人のチームだとしたら、15人がベースあるいはスポットとして起用され、残り5人がトップ。となると、どうしても人数に対する割合としてトップの競争率が高くなるのです。
その場合、どのようにトップを選ぶかというと、経験値・柔軟性・努力の姿勢・表情(トップとして演技で映えるか)・タンブリング力などスタンツ以外のスキル・体の大きさという基準にて選ばれることが多いと思います。
また、海外では「トップをやりたい」としっかりコーチにアピールすることも大切です。主張をしない=やる意思がないとみなされるため、技術のみならずコーチに意思を伝える力も重要となります。
一度トップになっても油断禁物
トップの競争は高いので、一度トップとして起用されても、努力を続けなかったり、スキルが落ちてしまうとポジション交代はありえます。
チア留学派遣プログラムから派遣した生徒さんの中にも、海外で初めてトップを経験できた方もいますが、そのような選手は皆、練習開始より早く練習場へ行き、柔軟などトップに関する練習を継続して実施していたといいます。
このような継続的な努力ができることが、海外でポジションを変えて成功するコツだといえます。
海外でトップになるために日本で準備しておくべきことは?
まずは、経験値を上げるためにトップの練習はできる範囲でしておくべきです。海外のチームに行って「やったことがない」は通用せず、一度でもやったことあるからやってみますという自信のある姿勢を見せることが大切です。
そして、柔軟性向上。ヒールストレッチやアラベスクなど基本的な柔軟性は持っておくとスムーズなポジション変更ができます。ニードルといったような柔軟技ができる必要はありませんが、やはり基本的な柔軟性があった方がトップとして起用されやすくなるためです。
前述しましたが、体重を減らすというのはトップになる準備としてはあまり意味がないので、上記のように経験値を少しでも上げてから渡航するというのがおすすめです。
今回の記事が、海外でトップをやってみたいという選手の皆様に参考になれば幸いです!