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チアリーディングのコーチに関する資格についてまとめました。日本でのみ有効なものから海外で使えるものまで。目的別オススメチアリーディングコーチ資格についても教えます!これから教える立場になりたい人必見の記事です。
日本でチアリーディングのコーチになるためには、専用の資格が必ずしも必要なわけではありません。コーチに関連する資格がなくてもコーチとして働くことは可能です。ただ、日本国内やアメリカが発行するチアリーディングのコーチ資格は多く種類があるので、自分自身が本当に必要な資格を取得するようにしましょう。
日本チアリーディング協会が発行するコーチ資格
初級チアリーディング指導員資格CLASS1
チアリーディング用語、基礎的な技術指導方法、トレーニング方法、演技構成方法等を盛り込んだプログラム。ただ、日本協会登録加盟団体員として、協会に登録されている選手・顧問や日本協会登録加盟団体卒業生が対象となります。
試験は筆記試験と実技試験の両方が行われます。初回受験の場合は1日目の講習会に参加することが義務です。その後実技試験。2日目は筆記試験となります。
私はこの資格を持っていますが、主に、チアリーディングの安全基礎について学ぶ講習及び試験でした。日本でチアコーチをする場合、この資格を持っていることが求められることがあるので、取得して損はないと思います。また、この資格を持つと、ワンデークリニックでのスタッフになることができます。
こんな人にオススメ
- チアリーディングの資格が欲しい人
- 将来チアリーディングのコーチをしてみたいと思っている人
- ワンデークリニックのスタッフをやってみたい人
上級チアリーディング指導員資格CLASS2
安全プログラム作成方法、環境整備方法、各技術指導手順、競技会採点基準等を盛り込んだプログラム。Class1の資格をすでに持っている人のみが受験可能。
Class1よりも難易度が上がり、本格的に「教える」ことに焦点を当てた資格となります。
こんな人にオススメ
- 日本でチアチームを運営したい人
- JCAのチアリーディングに深く関わりたい人
- チアリーディングを教える技術を学びたい人
- ワンデークリニックのインストラクターになりたい人
- 将来審査員資格を取りたい人
- 部活の顧問(他のコーチがCLASS2をもっていない場合)
日本スポーツ協会公認チアリーディング指導員養成講習会(専門科目Ⅰ)
学校部活動や地域スポーツ団体において、初心者を対象にチアリーディングの基礎的な技術指導を行うことのできる指導者養成コース。チアリーディング用語、基礎技術実施並びに指導方法等を盛り込んだプログラム。満20歳以上であれば誰でも受講可能。試験は、筆記試験と実技試験とレポートの3つにわかれている。
日本スポーツ協会公認チアリーディング上級指導員養成講習会(専門科目Ⅱ)
学校部活動や地域スポーツ団体において、初心者を対象にチアリーディングの基礎的な技術指導の中心的役割を担うことのできる指導者養成コース。安全プログラムの作成方法、環境の整備方法、各技術における段階的指導手順、基礎的な演技構成方法等を盛り込んだプログラム。
満22歳以上で、ClassⅠまたはClassⅡ資格保有者あるいは、日本スポーツ協会公認チアリーディング指導員資格保有者のみが受験可能。試験内容は、筆記試験、実技試験、レポートとなる。
日本スポーツ協会公認チアリーディングコーチ養成講習会(専門科目Ⅲ)
学校部活動や地域スポーツ団体における競技者を対象とした指導者養成コース。安全プログラムの作成方法、各技術における段階的指導手順、複合的な技術実施における指導手順とその方法、競技会における採点基準に基づいた演技構成方法等を盛り込んだプログラム。
受験は、ClassⅡ資格保有者か日本スポーツ協会公認チアリーディング上級指導員資格保有者のみ。
試験内容は筆記試験、実技試験、レポートとなる。
USAジャパンが発行するコーチ資格
指導者ライセンス3級
指導初心者向け、指導をする上で必要な基本知識を学ぶ。受講条件は特になし。講義4時間と実技2時間の講習を受けることで取得できる資格です。
講義では、スポーツ指導者の役割、チアリーディング理論、スポーツ指導者に必要な医学知識を学び、実技では、基礎用語、アームモーション、ジャンプを学びます。
指導者ライセンス2級
地区大会への出場を考えている指導者やジュニアチームの指導者に適した指導者ライセンスです。指導者資格の3級保持者が受講できます。講義が6時間、実技が6時間、そして最後に検定試験の合計3日間で開催されます。
講義では、指導者としての心構え、ルーティーンの構成、トレーニングの役割、スポーツ指導者に必要な医学知識を学び、実技では、コール、スポッティングなどについて学びます。
指導者ライセンス1級
地区大会等の出場経験があり、さらにステップアップを目指すチームの指導者に適した資格です。指導者ライセンスの2級保持者のみが受講可能。講義7時間、実技7時間、最後に検定試験と3日間に及びます。
講義は、スポーツ指導者に必要な医学知識、指導計画と安全管理、トレーニングの役割について。実技では、スタンツテクニック、タンブリングテクニックについて学びます。
海外でメジャーなチアリーディングコーチ資格
日本国内では現状実施されていませんが、アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリアなどのオールスターチアが盛んな国で共通して使えるコーチ資格があるので紹介します。
IASF Coach Certification
IASFという国際的なチアリーディング協会が発行するコーチ資格です。オールスターチアのレベルが7まであるので、それに沿って、コーチ資格もレベル1から7まであります。(オーストラリアではレベル7の資格は実施されていません。)それぞれ資格は3年間有効です。
アメリカやオーストラリアでは、この資格がないとコーチができない場合が非常に多いので、ほとんどのコーチがIASF発行のコーチ資格を持っています。
受験の流れ
- コンカッション(脳震盪)コースオンライン受講
全てのコーチ資格に、「コンカッションコース(脳震盪に関わる知識を学ぶコース)」のオンラインコース受講が義務つけられており、試験前日までにオンラインで済ませておく必要があります。試験当日に完了した証明書を持っていきます。オーストラリアの場合、受講料無料、アメリカでは5ドルでした。 - プラクティカルフィールドエクスペリエンスフォームの提出
レベル3以上を受験する場合は、指定された時間数コーチした経験があると言う旨の証明書が必要です。通常チアジムのコーチに書いてもらいます。
レベル3:レベル1、2を最低100時間コーチしたという証明書が必要。
レベル4:レベル3を最低75時間コーチしたという証明書が必要。
レベル5:レベル4を最低75時間コーチしたという証明書が必要。
レベル6:レベル5を最低75時間コーチしたという証明書が必要。
レベル7:レベル6を最低75時間コーチしたという証明書が必要。 - コーチ講習会への参加
受験前に必ず、各国で開催されているコーチ講習会への参加が義務つけられています。 - オンライン記述式テスト
コーチ講習会に参加した後は、自宅にてオンラインテストを受験します。2回まで挑戦が可能ですが、3回目の受験は半年待たなければいけません。(昨年まではコーチ講習会後会場にて口頭試験でしたが今年から制度が変わりました)
オンラインテストで聞かれること
各レベルに応じたスタンツやタンブリングを
- どうやって教えるか
- 技の実施の正しい方法は?
などについてです。それに対して英語で答えていきます。
例えば、「バク転を教えるときにまず気をつけることは何か」などです。このオンラインテストに合格したら無事に資格を取得することができます。
こんな人におすすめ
- 海外でコーチを目指している人
テストは全て英語ですし、日本では特に使われることのない資格なので、日本でコーチを目指す人には必須とは言えない資格です。
その他のコーチ資格
他にも世界には多くのチアリーディングに関する資格がありますが、現状、日本でコーチをする分には、日本で用意された資格を取得しておけば問題ないと考えています。
将来チアリーディングを教える立場になってみたい人は、まずは国内にあるコーチ資格を一つ取得しておけば大丈夫です。