ケンタッキー大学チアリーディング部問題起こしコーチ全員解雇

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世界的に有名なケンタッキー大学のチアリーディング部で、まさかの部内問題が発生。部活を指導してしていたコーチ全員が解雇されるという事態が発生しました。アメリカで報道された記事をもとにその真相を探ってみました。

ケンタッキー大学、ヘイジングや選手を裸にさせるような問題が発覚し、コーチ全員解雇

※ヘイジング:よくアメリカでは新入生に対して、歓迎の儀式としていじめやしごきのようなことをさせられますが、そのことをヘイジングと言います。野球のメジャーリーグでも新しい選手に対して女装をさせるようです。面白おかしく法律の範囲内で行うものはまだ良いですが、死亡事故につながるような事例もあり問題視されています。

ケンタッキー大学が、チーム内でヘイジング、アルコールの摂取、公の場で選手を裸にさせるなど、不適切な行為があったとして、ケンタッキー大学のコーチを全員解雇した。

3ヶ月に及ぶ調査で、4人のコーチと事務アシスタントなどが、キャンパス外での選手たちの行動について十分な監視ができていなかったことがわかったと大学側が記者団に発表した。

調査によると、キャンパス外での集まりやチーム旅行の際に、選手が一部裸になりながら公の場でスタンツやチャントを披露するよう促されたり、医療的な措置が必要になる程の量のアルコール摂取を強要されたりするなどの問題行為があったという。

カンバーランド湖でのチーム旅行の際には、上半身裸や下半身裸の状態で、チアリーディングの技であるバスケットトスを行ったと調査の結果わかった。また、これらの生徒の行為をコーチの何人かは見ていたという。

他にも、テネシー州で行われたチアキャンプでは、卑猥な言葉を含んだチャントや卑猥な服装を着させるなど、選手から選手に対するいじめ行為もあったことがわかった。

ただ、調査では、性的暴行や性的な問題行為に対する証拠は見つからなかった。

「チームのアドバイザーやコーチ陣は、これらの部内問題や部内の問題文化を止めることができなかった」と、ケンタッキー大学の幹部は話した。「我々の生徒はより責任のあるリーダーシップが求められており、大学側もそれを要求する。」

チアリーディング部のヘッドコーチであるジョーモ・トムソンとアシスタントコーチである、ベン・ヘッド、スペンサー・クラン、ケルシー・ラクロアは解雇された。調査ではさらに、部活のアドバイザーでもあるリン・ウィリアムソンによる甘い監視と判断もあったとし、彼が辞職したことを大学側が発表した。

コーチ陣は一切取材には応じていない。

これら一連の調査は、部員の親からの告発により、2020年2月に始まった。

ケンタッキー大学のチアリーディング部は、アメリカで1番実績のあるチームであり、過去35年間に24回も全米優勝している強豪チームである。

「ケンタッキー大学は、国を代表するような素晴らしいカレッジチアプログラムを生み出してきた。しかし、残念なことに、そのような素晴らしいプログラムは、何人かの選手による不適切な行為や、コーチ陣やアドバイザーの不十分な監督により、このような結果になってしまった。」とケンタッキー大学の校長は話した。

以上CNN本文から抜粋し、日本語訳しました。

https://edition.cnn.com/2020/05/18/us/university-kentucky-cheerleading/index.html (原文)

真相は?

2020年5月18日に報道され、世界中のチアリーダーの間で瞬く間に話題が広がったこの衝撃的なニュース。しかし、ケンタッキー大学の卒業生を含む多くの選手たちが「この報道は真実ではない。あくまでもある一部の生徒が言っているだけだ」というような表明をそれぞれのSNS上でしています。

「違う!違う!違う!不適切な行動があったなどという申告は個人から出ているものであって、コーチたちから影響を受けたものでは全くない!!選手のうちの誰かが、彼らが望むような結果を得られなかったことに対して怒り、私たちの歴史を壊そうとしているの。コーチたちはチアリーディング界で最も実力がある人たちだし、私は、そのようなコーチたちから指導を受けることができて誇りにも思うわ。」

この報道に対しては、様々な憶測が出ており、真相は不明です。「ある一部の生徒の親が騒いでいるだけ」との憶測まで。

スポーツ界にこのような問題はよくありますが、チアリーディング界で最も有名で権威のあるケンタッキー大学でこのような事件が起こるのは非常に残念です。