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チアリーディングの世界大会は、大きくわけて4つあります。毎年4月末にアメリカで開催されている非常に大きい規模のものですが、なぜ種類がいくつもあるのでしょうか?チアリーディングの世界大会についてそれぞれの違いについて解説していきます。
4つの世界大会
まず、「チアリーディングの世界大会」と呼ばれるものには、
ICU World Championships
ICU Junior World Championships
IASF Allstar Cheerleading Championships
The Summit
の4つがあります。
このようにチアリーディングの世界大会に4種類もある理由は、
・国別かクラブチーム別で分かれているから
・レベル別に分かれているから
です。
まず、これら4つの世界大会を大きく2つにわけてみましょう。
国別対抗世界大会
ICU World Championships
ICU Junior World Championships
と
クラブチーム対抗世界大会
IASF Allstar Cheerleading Championships
The Summit
に分けられます。
国別対抗世界大会
ICU World ChampionshipsとICU Junior World Championshipsの2つは、完全に国別での世界大会となります。オリンピックのように、日本代表、アメリカ代表、カナダ代表……といったように国ごとに代表チームがあってその国家代表チーム同士が戦いを繰り広げます。
どちらも主催はICU(International Cheer Unionn)という国際チア連合です。違いは出場選手の年齢とレベルです。
ICU World Championships
オールガール:Elite部門、Premier部門
男女ミックス:Elite部門、Premier部門
と4つの部門があります。各国は、オールガールの国家代表チームと、男女ミックスの代表チームの2つを持つことができます。この2つの国家代表チームは、Elite部門かPremier部門のどちらに出場するかを選べます。
例えば、オールガールの日本代表チームはElite部門に出場し、男女ミックスの日本代表はPremier部門に出場とすることができます。
Elite部門は、頭が逆さになるようなバスケットトスの回転技や3層ピラミッドは禁止です。
Premier部門は、ダイナミックな3層ピラミッドや頭が逆さになるような迫力のあるバスケットトス技の実施が可能です。
ICU Junior World Championships
こちらは名前通り、ジュニアの世界大会です。12歳から16歳のジュニア世代のみが出場できます。
オールガール:Advanced部門、Elite部門
男女ミックス:Advanced部門、Elite部門
と4つの部門があります。先程と同様、各国は、オールガールの国家代表チームと、男女ミックスの代表チームの2つを持つことができます。この2つの国家代表チームは、Advanced部門かElite部門のどちらに出場するかを選べます。
Advanced部門は、Elite部門より回転数が少なくなったり、タンブリングでひねりを入れてはいけないなどの制限がかかります。
Elite部門は、頭が逆さになるようなバスケットトスの回転技や3層ピラミッドは禁止ですが、Advanced部門に比べ、横の回転数が多くなったり、タンブリングでひねることができるので迫力があります。
クラブチーム対抗世界大会
IASF Allstar Cheerleading ChampionshipsとThe Summitの2つの大会は、クラブチームの対抗戦です。サッカーで言えば、浦和レッズ対レアル・マドリードといったように、選手の国籍は関係なく、クラブチーム同士での戦いとなります。そのため、一つの国から何チームも出場することができます。どちらも、もともとは「全米選手権」としてアメリカのチームのみが参加するものでした。しかし他の国のチームの参加が増えたことで「世界大会」としての色合いが強まり、今では「クラブチームの世界大会」として最大規模を誇っています。
2つの大会の主な違いは、レベルです。(実は主催者も違うんです)
IASF Allstar Cheerleading Championships
IASF(International Allstar Federation)が主催するクラブチームの世界大会。
チアリーディングにはレベル1から7までありますが、このうち、レベル5以上のチームのみが参加できるハイレベルな世界大会です。
2019年大会より「Non Tumbling部門」といって、演技からタンブリングを抜いたバージョンの部門もでき、これまでスタンツはできるのにタンブリングができずに世界大会のメンバーに選ばれなかった選手など、より多くの選手が世界大会に出場できるようになりました。
The Summit
アメリカのVarsityが主催する世界大会です。Varsityといえば、シューズやチアユニフォームなども売っていますよね。そんなアパレル会社が世界大会を主催してしまうのですからアメリカはすごいですよね。
これはレベル1〜4までのチームが出場できます。技の難易度は高くないですが、その分、シンクロ性、演技の構成の作り方、フライヤーの柔軟性、技の繋げ方などがかなりハイレベルで、見てて飽きません。
さて、以上4つの世界大会について説明しました。これら4つの世界大会は、毎年4月末にアメリカのフロリダ・オーランドにあるディズニーワールド内で開催されています。また、同じ会場で同時期に開催されるため、その期間のディズニーワールドは世界各国から集まったチアリーダー達で溢れ返るほどです。
皆さんもきてみたくなりましたか?次回は各世界大会についてより詳しく説明していきます!