チアリーディングがオリンピック競技になるための課題

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チアリーディングがオリンピック競技になるための課題としていくつかあげられると思いますが、それについて私の意見を述べていきたいと思います。

チアリーディングのオリンピック競技化に向けた動き

チアリーディングのオリンピック競技化に向けた動きについてはこれまでも下記の記事にて説明してきましたが、今回はオリンピック競技化に向けた課題について私の考えを述べたいと思います。

チアリーディングのオリンピック競技化についてはさまざまな憶測があり、どの情報が正しいかについては私として正しい判断ができません。あくまでも私一個人としての考えであることをご了承ください。

まず、2017年にInternational Cheer Union(通称ICU)がチアリーディング競技として国際オリンピック委員会(通称IOC)に暫定承認されました。この時はまだ暫定でしたが、その後も毎年の世界選手権の開催や競技人口数、全世界の加盟国数が評価され、2021年に正式認定となりました。

正式認定にはなりましたが、すぐにオリンピック競技として実施されるわけではありません。オリンピック競技化になるためにはどのような課題を解決しなければならないのでしょうか?

チアリーディングのオリンピック競技化 課題

性別はどのように分けてオリンピック競技化とするのか

チアリーディングには、性別でわけると

女子だけで行う「オールガール部門」
男女が混ざって行う「コエド部門」の二つに分けられます。

日本では女子だけで行う「オールガール部門」が主流ですが、世界的には男子がチアリーディング競技を行うことも珍しくありません。

最近は男女の差をなくすというような社会的風潮があるので、男女が混ざって演技を行う「コエド部門」のみがオリンピック競技となる可能性もあるのではと考えています。

多くのオリンピック競技が男女に分かれて競技されるか、男女ペア、男女団体などの形態で競技が実施され、女子だけが演技するというケースが少ないように思います。新体操は珍しく女子のみの実施です。(男子が新体操を行うというケースが世界的に少ないんだとか。)

まずは、オールガール部門とコエド部門のどちらをオリンピック競技化とするのか、あるいはどちらも行うのかという点をクリアにさせなければならないと思います。

レベルはどうするのか

現在、毎年4月に開催されているICU 世界チアリーディング選手権では、Elite部門とPremier部門の2種類がレベル別の部門として設置されています。

Elite部門が「下位部門」、Premier部門が「上位部門」といわれていて、実際に技の難易度もPremier部門の方が高いです。ICUとしては Premier部門に多くの国を移行させるように動いています。

具体的には、Elite部門で優勝した国は次年度はPremier部門にしかエントリーできないという仕組みをとっています。

このような施策をみると、今後オリンピックではPremier部門のみを考えているのかと思います。あるいはElite部門とPremier部門の2本だてで競技化となる可能性もあり・・・?

オリンピックに出場する選手数について

真偽はわかりませんが、オリンピック委員会は一般的に「競技者が少ない競技を好む」傾向にあるようです。バレーボールなどの団体球技でも10人以下で実施するスポーツばかりです。また空手や柔道、アーチェリー、フェンシング、テニスなど個人戦となるスポーツも多数です。

バスケットボールに関しては、3 on 3(3人制)となったり、とにかく「人数が少ない方がいい」という傾向があります。

となると、最大24人で実施されるチアリーディングは少し多めです。

そのため、ある程度、競技化される部門は狭まるだろうし、競技人数にも変更があるかもしれません。とはいえ人数が多い方が迫力のある演技が可能になるので悩ましいところです。

一体どうなるのでしょうか?

競技としてのチアリーディングの認識

国際オリンピック委員会に正式認定されたのはInternational Cheer Union(ICU)というチアリーディングの世界的な団体です。そのため、オリンピック競技となるのは、応援としてのチアではなく競技としてのチアということになります。

日本では、チアリーディングというと、「アメフトや野球の応援?」と聞かれることもまだ多いですし、他の国でもそのような傾向にあるようです。

しかし、Netflixオリジナルシリーズとして「チアの女王」が放映され徐々に世界的にも競技としてのチアリーディングの認識が高まりつつあります。

また日本国内においても、私の肌感覚では、私がチアリーディングを始めた2007年よりも格段にチアリーディングは応援だけではなく競技としても実施されているという認識が高まってきたと思います!

このようにメディアの力を借りて、どんどん競技としてのチアリーディングを世間に広めて行きたいですね。

今はチアリーディング界は内輪で盛り上がっている印象もあるので、一般人からも競技チアリーディングファンがどんどん増えるようにメディアにも働きかけていく必要があると思います。

日本全国のチアリーダーの皆さん、指導者のみなさん、視野を広げて競技チア普及頑張りましょう!