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チアリーディングのワールドと呼ばれる世界大会について解説します。最大規模の世界大会であり、各国から多くの選手が集まります。今回は主に、開催場所や時期、部門や雰囲気について紹介していきます!
「ワールド」の概要
通称ワールドと呼ばれているチアリーディングの世界大会ですが、正式名称は「The Cheerleading Worlds」です。アメリカなどの海外でも略して「Worlds」と呼ばれています。全世界から毎年1万人以上の選手が参加するといわれており、最大規模のチアリーディング世界大会と言えます。
実はこのワールドには、2種類あります。
通称IASF WORLDSと呼ばれる、International All Star Federation(IASF)が主催するクラブチーム対抗の世界大会。
つまり、Worldsといっても、実は「国別対抗戦」と「クラブチーム対抗戦」の2種類があるのです。
なお、この2種類のWorldsは、同じ週に同じ場所で開催されるため、どちらのWorldsにも出場する選手もたくさんいます。
ワールドの開催場所
どちらのワールドも、毎年、アメリカ・フロリダ州・オーランドにあるディズニーワールド内の「ESPN」という会場で開催されています。
「ESPN」の中はさらに4つの大会会場に分かれています。4つの大会会場の広さはまちまちで、人気の高い部門ほど広い会場で演技ができる傾向にあります。
ちなみにディズニーワールドに行ったことがある人はわかるかもしれませんが、フロリダのディズニーワールドは、東京のとはまるで規模が異なります。その広さは、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせた面積の110倍と言われています。広い…
ESPNの入り口にはこの有名な地球儀があります。ここで記念撮影をするのが定番です。
ワールドの大会スケジュール
開催は毎年4月最終週ごろ。ICU WorldsのあとにすぐにIASF Worldsが開催されるといったスケジュールになっています。
また、どちらのWorldsにも「予選」と「決勝」があり、決められたチーム数のみが決勝に進めます。予選と決勝が連日の部門もあれば、1〜2日程度空く部門もありますが、いずれにせよどちらのWorldsにも出場する場合は、1週間ずっと大会続きになるので体力的メンタル的にはかなり大変です。
ワールドでの部門
ワールドの部門ですが、ICU WorldsとIASF Worldsではルールが異なり、部門の呼び方も変わります・・・。ルールの違いはたくさんありますが、特徴は以下です。
コール部分30秒と曲部分2分15秒の演技にになる。部門は、エリート部門とプレミア部門にわかれる。
曲部分のみ2分30秒の演技になる。部門はレベル5、レベル6、レベル7にわかれる。※現在チアリーディングはレベル1から7までありますが、Worldsに出場できるのは5〜7のみ
エリート部門、プレミア部門、レベル5、レベル6、レベル7と部門の呼び方もさまざまで、実施していいスキルも異なりますが、すべてに共通しているのは、タンブリングはひねりまで求められるということかと思います。
IASF Worldsにはこんな部門もあります!
クラブチーム対抗となるIASF Worldsには数えきれない部門が設置されていますがそのうちの少しを紹介します。
- ノンタンブリング部門
タンブリングの実施が不要!タンブリング以外のスキルで2分00秒の演技を披露する部門です。 - Global 部門
IASF Worldsは2分30秒の曲のみで構成されますが、この部門だけは例外で30秒のコール部分を含めていい部門になります。 - コエド4・コエド16部門
コエド4は男性選手が4人までOK、コエド16は男性選手が16人までOK。男性選手の数によって点数に差が出ないように、最初から部門が分けられています。(つまり男性選手が5人の場合、4人とあまり変わらないのにコエド16部門になってしまうのでかなり不利)
IASF Worldsに関しては、それぞれのチームの特徴に合わせて部門を選ばないと不利になってしまうので要注意です。
ワールドの歴史
もともとアメリカNo.1を決める大会として2004年に大会が初開催されました。なんと当時は部門が、シニア・オールガールレベル5とシニア・コエドレベル5の2個しかなかったんです。
2006年にはインターナショナル部門も新設され、国際的な大会になっていきました。それでもこの年はレベル5しかありませんでした。
2007年にはインターナショナル・ジュニア部門、2008年にはインターナショナル部門にレベル6が追加。
2011年にはジュニア部門がワールドから消えてしまいました。
2016年にはインターナショナル部門にも男性選手の人数が4人までに限られるスモールコエド部門(コエド4)とそれ以外のラージコエド部門(コエド16)に細分化されたり、2019年にはついにタンブリング実施なしの「Non tumbling」部門や演技にコールが入るグローバル部門まで開設されました。
そして2020年、レベル7という新レベルの部門が追加されました。
このように、ワールドは15年以上の歴史を持ち、毎年毎年改善を重ね、チアリーディングというスポーツの普及に貢献しています。
ワールド出場権獲得方法
世界大会に行きたいからといって誰でもどのチームでもいけるとは限りません。各国で開催されているビッドイベントと呼ばれる大会で代表として選ばれなければいけません。日本でもUSAジャパン、チアジャパン、Jamfest Japanの3つの団体から世界大会出場権が出されています!
通称ICU WORLDSと呼ばれる、International Cheer Union(ICU)が主催する国別対抗の世界大会。2021年に国際オリンピック委員会が正式認定した団体でもあり注目が集まっています。