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チアリーディングで使われるモーションの種類について見本の画像付きで解説していきます。正しい形や注意すべき点についても教えます!
この記事で、チアリーディングの技は大きく分けて7つと紹介しました。その中でも最も基礎的で重要なのが今回紹介する「モーション」です。
腕で決まった形を作っていきます。一見簡単そうに見えますが、しっかりと練習をしないと、キレのある動きができなくなります。モーションを制覇することは、演技を綺麗に見せることにもつながるのでしっかりと正しい形で練習しましょう。
気をつけの姿勢
まずは、チアリーディングの基本の基本、「気をつけ」の姿勢です。しっかりと腕を体側にし、体等での隙間がないようにします。細かいですが、親指もしっかりとしまいましょう。アメリカの強豪チームはここまで気をつけます。
チアスタンス
チアスタンスは、腕を腰にあて、足を肩幅より少し広めに開いた姿勢です。チアでモーションをするときは、この足幅をチームで揃えるようにしましょう。
フィスト(Fist)
チアリーディングの基本中の基本です。「フィスト」は日本語でげんこつを意味します。その名の通りげんこつのような形を作るのですが、写真のように、人差し指から小指までをしっかりとまっすぐにし、親指は、まるまった人差し指と中指あたりに密着させます。綺麗なモーションをみせるには、フィストを美しく作ることが重要。
クラスプ(Clasp)
手と手を握り合い重なり合わせるモーションです。チアでは頻繁に使います。写真では腕を閉じていますが、これは演技中に形を合わせやすくするためです。アメリカのオールスターのチームは「腕を閉じる」で合わせています。ひじを閉じなくてもいいですが、そのかわり全員で形をしっかりと合わせるようにしましょう。
クラップ(Clap)
クラスプと似ていますが、クラップは手と手を握り合わず、合わせるだけです。演技中にあまりでてこないですが、ダンスに使われることはありますね。
オーバーヘッドクラスプ(Overhead clasp)
クラスプの形をそのまま頭上に持っていったのがオーバーヘッドクラスプ。
写真のように、横から見たら腕でこめかみを挟むのが正解。真上過ぎても、下がり過ぎてもダメです。この角度はチーム内でしっかりと合わせましょう。
ロークラスプ(Low clasp)
クラスプの形をそのまま下に持っていったのが、ロークラスプ。ロークラスプは、クラスプの位置が体から卵2個分程度離れたところにするのがいいです。ただ、これはチームで揃っていれば、位置が少しずれても問題ありません。
ハイブイ(High V)
ハイブイは、チアリーディングのモーションの中で最もよく使うモーションです。ハイブイを出す位置は特に決まっているわけではなく、かなり広いチームから、狭いチームもあります。ちなみにフィンランドの選手たちのハイブイはほぼT Motionの形に近いと言われています。ハイブイの腕の広さを合わせるのはとても難しいので、キッズチームなどではできるだけ使用を避けるべきです。また、フィストは、親指側が前を向くようにしてください。
写真のように、横から見たときにハイブイが後ろすぎないように気をつけましょう。出す位置は「まっすぐ前を向いた時に、フィストが視界にギリギリ入る位置」と言われています。
ローブイ(Low V)
ハイブイと反対に、下の位置に出すのが、ローブイです。ハイブイと同じように、腕を出す位置は、「まっすぐ前を向いた時にフィストが視界ギリギリに入る位置」が正解です。ハイブイ同様、フィストは親指側が前を向くようにしてください。
右ハイブイ・左ハイブイ(Right/Left High V)
どちらか一方の腕だけハイブイの位置に持ってくるモーションです。右手がハイブイの位置なら「ライトハイブイ」、左手がハイブイの位置なら「レフトハイブイ」と呼ばれます。
右ローブイ・左ローブイ(Right/Left Low V)
右ハイブイ、左ハイブイと同様、片方の腕だけをローブイの位置に持ってくるモーションです。
ティーモーション(T-Motion)
ティーモーションは、写真のように、モーションの形自体が、アルファベットの「T」のような形をしていることが名前の由来です。しっかりとフィストを握り、腕が地面と並行になるようにしましょう。フィストの親指側が前を向くようにしてください。
ハーフティーモーション(Half T Motionn)
ティーモーションを半分に折って作ったモーションのこと。ティーモーションの形からそのまま肘から半分におります。折った後は、フィストの小指側が前を向くようにしましょう。なお、ブロークンティー(Broken T)という場合もあります。
ボーアンドアロー(Bow and Arrow)
片方の腕がティーモーションで、もう一方の腕がハーフティーモーションに入る形です。弓矢を引っ張るような姿勢にみえることから、弓矢という意味の「ボーアンドアロー」と呼ばれています。
ダガー(Dagger)
腕を半分におり、脇を締めたこのモーションをダガーといいます。左右の腕がしっかりと並行になるのが正解です。Daggerは日本語で「短い剣」を意味します。たしかに、このモーションは短い剣のようにも見えますね。なお、テーブルトップと呼ぶチームもあります。
タッチダウン(Touch Down)
ダガーをそのまま頭上に持っていったモーションをタッチダウンといいます。アメフトのゴール(タッチダウン)に形が似ていることから、この名前がつきました。横から見た時に、こめかみを挟むくらいがちょうどいいです。フィストは小指側が前を向くようにしましょう。
ロータッチダウン(Low Touchdown)
タッチダウンを下に持っていったモーションをロータッチダウンといいます。フィストは親指側が前を向くようにしましょう。
キャンドルスティック(Candle stick)
ダガーをそのまま前方向に持っていったモーションをキャンドルスティックといいます。腕が地面と並行になるように気をつけましょう。フィストは親指側が天井を向くのが正解です。
パンチ(Punch)
どちらか片方の腕をタッチダウンの位置にもっていくモーションをパンチと言います。上方向に向かってパンチしているようにみえる様子からです。
ダイアゴナル(Diagonal)
斜めを意味するダイアゴナルはその名の通り、腕で斜めの線をつくります。片方はハイブイ、もう片方はローブイの位置です。どちらの腕もフィストは親指の方を前に向けます。
Kモーション(K Motion)
アルファベットの「K」のような形にみえることから、Kモーションと呼ばれます。Kモーションは、片方の腕がハイブイ、もう片方の腕がローブイを反対側に折り返した位置にいきます。とても複雑な形です。また、ハイブイの方はフィストが親指側が前、そして、下の方の腕のフィストは小指側が前を向きます。ややこしいので、キッズチームの大会構成にはこのような複雑なモーションを入れるのは避けるべきです。
Lモーション(L Motion)
アルファベットの「L」に見えることから、Lモーションと呼ばれます。片方の腕がパンチの位置、もう片方の腕がTモーションの形に入ります。
サイドランジ(Side Lange)
モーションではなく、モーションでよく使う足の形です。サイドランジは肩幅に立ったところから、右足をバスケットボールのピポットのように、つま先を軸にして膝を90度に曲げながら、右側に向けます。この時膝がしっかりと真横を向くようにしましょう。左足は肩幅から一歩横に引きます。つま先は前を向くようにしましょう。逆の足でも同じです。
フロントランジ(Front Lange)
サイドランジの前バージョンです。足を閉じて気をつけの姿勢から、左足のみを真後ろに引きます。残った右足の膝がちょうど90度になるくらいまで後ろに引くのがコツです。この時に、両足の間に隙間がないようにまっすぐと後ろに引くのがかなり重要。そして、両足の爪先が前を向くようにすることも忘れないようにしてください。多くのチームが、この2つのポイントができていません。